#1斎藤愛未が2位表彰台を獲得
#17白石いつもは着実な成長を見せ6位入賞を果たす
KYOJO CUP Rd.4
#1 斎藤愛未
予選:8位
スプリントレース:5位
ファイナルレース:2位
#17 白石いつも
予選:5位
スプリントレース:4位
ファイナルレース:6位
KYOJO CUP Rd.4
#1 斎藤愛未
予選:8位
スプリントレース:5位
ファイナルレース:2位
#17 白石いつも
予選:5位
スプリントレース:4位
ファイナルレース:6位
残すところあと2戦となった、日本初の女性限定フォーミュラカーレースシリーズに、三浦 愛が代表を務めるAIWIN(アイウィン)は、2台のマシンをエントリー。初の表彰台を目指す♯17 AIWIN Re-Kobe KC-MG01(ドライバー:白石いつも)と、シリーズ3位からチャンピオン争いに挑む♯1 BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01(ドライバー:斎藤愛未)を擁して、大一番の戦いに臨んだ。
【 10月11日(土) スプリントレース予選 レポート 】
【 10月11日(土) スプリントレース予選 レポート 】
■予選 8:30スタート コンディション:ウェット
■予選 8:30スタート
コンディション:ウェット
約2ヶ月のインターバルを経た第4戦は、スーパーフォーミュラ第9戦のサポートレースとして開催された。
8:30からコースオープンとなった予選には、全20台のマシンが出走。朝から降り続く雨の影響で路面は完全なウェットコンディションとなり、全車レインタイヤを装着してのアタックが始まった。
こうした状況のなか17号車 白石いつも選手は、計測一周目から1分59秒333をマークして2番手に浮上。その後はライバルたちがよりハイペースに周回を重ねていたものの、翌周は1分58秒388、その後も1分58秒043と、着実にタイムを伸ばして行った。
いっぽう♯1 斎藤愛未選手の走り出しは慎重で、計測2周目に1分58秒台中盤を刻んだあとは、マイペースに周回を重ねた。
そして計測4周目になると、白石選手は1分57秒204をマークして5番手に浮上。これに呼応したかのように斎藤選手も、1分57秒470を刻んで7番手へとポジションアップした。
しかし、こうした追い上げムードが高まるなか、4番手に着けていた38号車(佐藤こころ選手)が100Rでクラッシュ。予選は赤旗中断となった。
オフィシャルはこのあと、残り3分を切ったところで予選を再開。白石、斎藤両選手ともに最後のアタックへ臨んだ。
ここで斎藤選手は1分57秒287のタイムを刻んで、ベストを更新。だがライバルも同じくタイムアップを果たしたことで、順位は8番手となった。また白石選手はベストタイムこそ更新できなかったが、5番手のまま予選を終えた。
しかしながらこのときコース上では、一台のマシンがコースアウトを喫しており、イエローフラッグ振動中のアタックとして、更新されたラップが全て抹消されるという展開に。
この結果から、順位は再び赤旗前へと戻されることになった。しかし斎藤選手はセカンドベストも0.183秒差を記録していたことから、8番手の順位を守り抜くことができた。
【 スプリントレース予選 】コメント
【 スプリントレース予選 】コメント
♯17 AIWIN Re-Kobe KC-MG01
●白石いつも選手
「赤旗が出る前にタイムが出せていたのはよかったです。雨は降っていたけど路面はそこまで難しくなくて、思ったよりグリップしました。でももう少し周回できたら、もっとタイム出せたかな……。
予選に当たっては、三浦監督からこの路面での各コーナーのギアを細かく確認するようにと言われていて、それを実行できたのが収穫です。
スプリントレースは最初がごちゃごちゃすると思うので、確実に1コーナーを抜けて、順位を上げたいと思います」
♯1 BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
●斎藤愛未選手
「(赤旗中断で)走行時間が短くなってしまったのもあって、アジャストするのが難しかったです。路面を読むのに時間が掛かってしまったことが、今回の反省点。もうちょっと周回数があればというのはみんなも一緒だと思うので、その短いなかでタイムアップしなければいけませんでした。
スプリントレースではマシンを壊さず、明日のために、着実に順位を上げたいです。本番は、明日のファイナルです!」
【三浦監督 予選総評 】
「白石選手も、斎藤選手も、ウェットはオフシーズンテストでかなり距離を走っているので、自分のなかでデータは蓄積されていたはず。辛口に言えばもっと上位を走らなくてはいけないし、それができる自信を持って欲しいです。
そう前置きした上で言うと、斎藤選手は赤旗でリズムが途切れなかったら、もっとタイムアップできていたと思います。
白石選手は経験が少ないなかでは、着実にタスクをこなしています。雨に対して苦手意識もあまりないので、それが結果に表れた予選でした」
■スプリントレース(10周) 13:05 スタート コンディション:ウェット
■スプリントレース(10周)
13:05 スタート
コンディション:ウェット
朝から降り出した雨は午後になっても止むことなく、ファイナルレースのグリッドを決めるスプリントレースは、セーフティカー(SC)スタートとなった。
13:05分から定刻通りに始まったSCランは、3周目のダンロップコーナー手前でようやくSCのランプが消灯。残り7周となったレースは、ポールシッターの86号車(下野璃央選手)が得意のスタートを決め、序盤から後続を引き離しにかかった。
7番手からスタートした斎藤愛未選手は、4周目(実質上のオープニングラップ)のダンロップコーナー進入で前走車をパスし、勢いを見せた。かたや5番手からスタートした白石いつも選手は、難しいコンディションのなかでポジションをキープ。
その後は長らく膠着状態となったが、ファイナルラップに3番手を走る8号車(佐々木藍咲選手)がコースアウトを喫したことで、白石、斎藤選手ともに順位をひとつずつあげてチェッカーを受けた。
これによって日曜日は、白石いつも選手が4番グリッド、斎藤愛未選手が5番グリッドからファイナルレースに臨むこととなった。
【 スプリントレース 】コメント
【 スプリントレース 】コメント
♯17 AIWIN Re-Kobe KC-MG01
●白石いつも選手
「前が……全く見えなかったです! (レースは)予選のときよりも、雨量は多かった。もうちょっと早くその状況に私が慣れていたら、もうひとつポジションを上げられたかもしれない……とは思うんですけれど、最後まで均等な間隔でレースを終えてしまいました。
明日は予報も晴れみたいだし、新品タイヤにもなるし、初めての表彰台に向けてがんばります!」
♯1 BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
●斎藤愛未選手
「サバイバルレースでした! ウォータースクリーンで、前が全く見えなくて。序盤はハナちゃん(バートン・ハナ選手)が抑え気味に走っていたからブレーキングで抜けましたが、そのあとは前のマシンに近づくことができても、水しぶきがすごくて、抜くまでにはならなくて。ブレーキングポイントがわかりにくくて、合わせるのがとても難しかったです。でも、無事に帰ってこられて、よかった。
明日は晴れてくれなくてもいいから、ドライにはなって欲しいですね!」
【 三浦監督 スプリントレース総評 】
「かなり雨の量が増えてどうなるかと思ったけれど、2台とも無事に帰ってこられたこと、そして順位を上げて帰ってきたことを評価したいです。
ただふたりとも、序盤のペースが悪かった。そして前のマシンより速く走れているラップもあったのに、それを持続できず、極端にタイムを落としてしまっている周がありました。これについてはドライバーに話を聞きながら、きちんと状況と理由を精査するつもりです。
オープニングから素早く限界をつかんで、コンスタントにタイムを出せるようになれば、必ずよい結果はついてきます。ふたりには、そのポテンシャルがあると思っています」
【 10月12日(日)ファイナルレース レポート 】
【 10月12日(日)ファイナルレース レポート 】
■ファイナルレース 10月12日(日) 12:53スタート コースコンディション:ドライ
■ファイナルレース
10月12日(日)12:53スタート
コースコンディション:ドライ
日曜日に開催されたファイナルレースは、雨こそ止んだがまだ所々にウェットパッチが残る難しいコンディションに。12:53からフォーメーションラップが始まったが、この状況と気温の低さを考慮してだろう、2周のウォームアップランを挟んでレースがスタートした。
ローリングスタートは、2隊列が保たれた状態。ポールスタートのマシンがラインに差し掛かるギリギリになって、グリーンフラッグが点灯した。
各車一斉に1コーナーを目指すなか、4番手スタートの17号車 白石いつも選手は、イン側の濡れた路面に足もとをすくわれ、7番手まで順位を落とした。いっぽう5番手からスタートした1号車 斎藤愛未選手は抜群のスタートを決め、1コーナーで一気に3番手までジャンプアップを果たした。
その後も斎藤選手はペースを落とさず、一定の間隔を保ちながら2位の7号車(翁長実希選手)に追従。白石選手はオープニングラップ中に8番手となったが、翌周にはひとつ順位を回復し、前走車とのギャップを再び詰めて行った。
レースはこのままの順位で5周目まで推移したが、斎藤選手、白石選手ともに、前をう伺うチャンスをさぐっていた。そして6周目に斎藤選手が2番手を走る7号車(翁長実希選手)とのギャップを大きく詰めて、セクター2からピタリと背後をマーク。7周目の1コーナーでこれを捉えきって、2番手へとポジションアップを果たした。
さらに11周目の1コーナーでは、白石選手が前を走る32号車(金本きれい選手)をパス。クロスラインの攻防も制しきって、6番手へと浮上する力強い戦いを見せた。
その後、斎藤選手は惜しくもトップを捉えきれなかったが、2位表彰台を獲得。白石選手は、6位を守り切ってチェッカーを受けた。レースは86号車(下野璃央選手)がスプリントからの2連勝を飾り、最終戦を前にシリーズチャンピオンを決めた。
【 ファイナルレース 】コメント
【 ファイナルレース 】コメント
♯17 AIWIN Re-Kobe KC-MG01
●白石いつも選手
「5点満点中、★三つです。だめだったのは、スタートの位置取り。もう少し幅広く状況を見て、乾いた路面を選ぶべきでした。良かった部分は、スタートを失敗した後でもスピードを失わなかったことです。慌てずレースに臨めて、前に追いつけたので、気持ちの面でも少し成長できた気がします。
最終戦は予選から、ポールを取りに行くつもりで臨みます。応援、よろしくお願いします!」
♯1 BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
●斎藤愛未選手
「スタートは2周のウォームアップで路面を確認して、乾いたところを走りました。
その後は新しく考えてきた走り方を試して、前との距離を縮めて行きました。そして相手がミスをしてくれたので、そこから最終コーナーで合わせて、1コーナーで抜くことができました。
クリーンエアになってからは自分のペースで走ることができたので、後続を引き離すことはできたのですが、トップには逃げられてしまいましたね。
シリーズチャンピオンは逃してしまったけれど、ランキング争いでもまだ気が抜けないので、今回のポイントは大きかったです。最終戦も気を抜かず、ベストな走りをしたいと思います!」
【 三浦監督 決勝レース総評 】
「斎藤選手は悔しい2位だったけれど、昨日までの流れと今日のグリッドを考えれば、いいレースができました。スタートは良かったですし、レースでも実力を出し切れたと思います。
ただトップ争いができる速さは持っているけれど、勝つにはまだもう少しだけスピードが足りない。最終戦に向けて、さらに細かい部分を磨き上げて臨むつもりです。
白石選手は、スタートで路面を選べなかったのが全てでした。そこは斎藤選手に比べて、経験の差が大きく出ましたね。また昨日までのウェット路面から、ドライ路面になったときに、走りを素早く切り替えることができれば、もっといい結果が得られたと思います。
良かった面は、課題だった1コーナーのブレーキングをしっかり決めて、順位を上げたことです。ペースが上がればきちんと闘えるのだから、最終戦には自分の中のデータ(経験)を、全て出し切って欲しいと思います」