#1斎藤愛未がシリーズランキング3位でKYOJO初年度を締め括る
#17白石いつもはクラッシュに巻き込まれ悔しい最終戦に。ランキング8位でシーズンを終える
KYOJO CUP Rd.5
#1 斎藤愛未
予選:2位
スプリントレース:3位
ファイナルレース:3位
#17 白石いつも
予選:4位
スプリントレース:DNF
ファイナルレース:10位
KYOJO CUP Rd.5
#1 斎藤愛未
予選:2位
スプリントレース:3位
ファイナルレース:3位
#17 白石いつも
予選:4位
スプリントレース:DNF
ファイナルレース:10位
11月8日(土)-9日(日)、今シーズンの最終戦となる「KYOJO CUP」第5戦が富士スピードウェイで開催された。三浦 愛が代表を務めるAIWIN(アイウィン)は、この日本初の女性限定フォーミュラカーレースシリーズに2台のマシンをエントリー。
今季初の表彰台を目指す♯17 AIWIN Re-Kobe KC-MG01(ドライバー:白石いつも)、シリーズ2位の座を狙う♯1 BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01(ドライバー:斎藤愛未)と共に、ファイナルラウンドに臨んだ。
【 11月8日(土) スプリントレース予選 レポート 】
【 11月8日(土) スプリントレース予選 レポート 】
■予選 9:30スタート コンディション:ドライ
■予選 9:30スタート
コンディション:ドライ
前戦から1ヶ月を切るスパンで開催された第5戦は、KYOJO CUP/インタープロトシリーズをメインレースに大会が開催された。
朝の気温は11.5度、路面温度は15.3度。路面コンディションはドライながらも、本格的な冬の到来といえる寒さのなかで、スプリントレースのグリッドを決める予選は9:30から予定通りにスタート。全20台のマシンが、スリックタイヤを履いてのアタックとなった。
計測開始からトップに躍り出たのは、第4戦でシリーズチャンピオンを決めた86号車(下野璃央選手)だ。そして1号車 斎藤愛未選手が、すぐさま2番手へと追従し、17号車 白石いつも選手も4番手に着けた。走るほどにタイヤが温まる状況のなかで、熾烈なタイムアタック合戦が幕を開けた。
まず斎藤選手は4周目に1分45秒台中盤へ突入し、翌周1分45秒036をマークしてコースレコードを更新。トップへと、躍り出た。そして6周目には1分44秒960をマークしたが、86号車もタイムアップを果たしたことで順位は2番手に。ともに44秒台を刻むこの2台が、予選を牽引した。
トップを走る86号車(下野璃央選手)と、1号車(斎藤愛未選手)の差はわずかに0.179秒。しかしながらその壁は厚く、しばらく膠着状態が続いた。
対して3位以降は45秒台前半の争いが激化し、周回を重ねる度に順位がめまぐるしく入れ替わる展開に。そして8周目に17号車(白石いつも選手)が、0.1秒を絞り取るベストタイム、1分45秒219マークした。最終的には6番手でチェッカー。わずかコンマ218秒のなかに、4台が連なる大混戦だった。
しかしながら、6台のマシンがペナルティの対象となり、そこに4番手と5番手のマシンが含まれていたことから、白石選手は4番手に繰り上がった。
そして斎藤選手は最後のアタックで、1分44秒923へとタイムを更新したが、トップから0.216秒差で2番手となった。
上位9台がコースレコードを更新し、1秒以内に10台のマシンがひしめく予選となった。
【 スプリントレース予選 】コメント
【 スプリントレース予選 】コメント
♯17 AIWIN Re-Kobe KC-MG01
●白石いつも選手
「路面温度が低いので、タイヤを暖めるために割と早く出たのですが、最初はすごく滑りました。それでも3周目くらいからは、手応えが出てきました。監督からは『最後までタイムは出る』と言われていたので、そこからずっと集中して走りました。
そしてメーターにマイナス0.2秒の表示が出たときに、『やばい、これを逃したらアカン!』と、焦りが出てしまって。3セクターで、タイミングを合わせきれませんでした。そこがうまくまとめられたら、もう少しいいタイムが出せたかな……。でもタイムは全体的に高く安定していたので、スプリントは自信を持って走ろうと思います!」
♯1 BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
●斎藤愛未選手
「アタック自体は悪くなかったと思うんですが、スリップがうまく使えなかったので、そこはもう少し、間合いの取り方を考えなければいけないと反省しています。
スプリントレースはもちろん一番で帰って来たいですけれど、いつもと同じ気持ちで、まず明日につながるレースをきっちりこなしたいです。ポイント争いもあるので、そこはきっちり抑えつつ、頭を使って走りたいと思います」
【三浦監督 予選総評 】
「今回は練習走行の状態が2台ともあまりよくなかったので、予選で調子を上げられたのは良かったです。その上で言えば、斎藤選手は予選で、低い路面温度にもっとしっかり対応することが必要でした。
白石選手に関しては、一周をまとめきれなかったことが課題です。『たまたまうまく決まった』ではなくて、自分でまとめて行くことを、覚えて行く段階に入ったと思います。
ふたりともスピード的には、表彰台に立てる力を持っています。あとは自分でドライビングスキルを上げて行く意識を持てば、さらに成長できると思います」
■スプリントレース(10周) 14:40 スタート コンディション:ドライ
■スプリントレース(10周)
14:40 スタート
コンディション:ドライ
曇り空のもとセーフティーカー(S/C)先導でフォーメーションラップ開始。開始直前の気温は13.5度、路面温度は16.5度と、予選よりは幾分温度が上がったものの、相変わらず寒さが厳しいコンディションだ。
こうした状況のなか、S/Cは1周隊列を引っ張ったあとにコースを離れた。そしてトップを走る86号車(下野璃央選手)が引き離しにかかり、これを追いかける1号車 斎藤愛未選手、3番手の7号車(翁長実希選手)が先頭集団を形成した。
いっぽう4番グリッドからのスタートとなった17号車 白石いつも選手は、スタートで若干スピードを乗せきれず後続に並ばれたが、1コーナーの立ち上がりでサイド・バイ・サイドに。そのままAコーナーでアウトから抜きにかかり、100Rへと突入しようとしたのだが……。
ここでイン側にいた後続車が挙動を乱し、17号車にヒット。リアサスペンションを破損した17号車は、そのままリタイアとなってしまった。
なおかつこのアクシデントに連なる形で、後続のマシンたちもコースオフ。実に7台のマシンがリタイアとなった。
しかし前方では、当然この間もレースが続いていた。そして2番手を走る斎藤選手は、ヘアピンで7号車(翁長実希選手)にオーバーテイクを許してしまう。
レースはその後にセーフティーカーが導入され、マーシャルが4周をかけてクラッシュ車輌を回収。残り6周となった時点での再開となった。
ここから追い上げを見せたい斎藤選手だったが、2位と0.9秒開いた差を縮めるには至らず、3位でチェッカーを受けた。スプリントを制したのは、シリーズチャンピオンを獲得した86号車(下野璃央選手)だった。
【 スプリントレース 】コメント
【 スプリントレース 】コメント
♯17 AIWIN Re-Kobe KC-MG01
●白石いつも選手
「課題としていたスタートと1コーナーの位置取りについては、しっかり集中して走りました。そのおかげでポジションを落とさずに走り出すことができたのですけれど……。Aコーナーで抜いたマシンが接触して、左リアの足周りが壊れてしまいました。ポジション的に自分が前にいたので、引かなかったのはがんばれたと思うけど……コーナーふたつしか曲がらないでレースを終えてしまったのは悔しいし、反省点です」
♯1 BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
●斎藤愛未選手
「タイヤのウォームアップがきちんとできず、オープニングラップで全然マシンを曲げられなくて、ヘアピンで抜かれてしまいました。その後のレースラップでも、もっと早くタイヤが暖まる走りをしないといけないです。明日は、今日の反省を生かして走ります。雨も同じなので、しっかりウォームアップして戦いたいと思います」
【 三浦監督 スプリントレース総評 】
「白石選手は、これまでの課題をひとつクリアできたレースでした。決してスタートは良くなかったけれど、その後のポジションをきちんと守って、走り出しからずるずる後退しなかった。結果的にぶつかってしまったけれど、引かなかったのも成長です。その上で、イン側にもう少しスペースを残しておけば、生き残ってレースを続けられた。次からは、こうした所まで意識して欲しい。結果的にこちら側に非はなかったけれど逆の場合もあるし、そもそもレースが終わってしまっては意味がないですから。それでも今回は、今までのなかで一番強いレースを見ることができました。
斎藤選手は、序盤で抜かれてしまったことが全てですね。本人もやっているはずだけれど、もっとタイヤを暖める意識が必要です。そこは後ろにいた翁長選手の方が、経験値があったのだと思います。これだけ低い路気温でのレースは初めてですが、練習走行では経験しています。技術的にまだまだ学ぶべきところはあるけれど、だからこそ斎藤選手はもっともっと速くなると思っています」
【 11月9日(日)ファイナルレース レポート 】
【 11月9日(日)ファイナルレース レポート 】
■ファイナルレース 11月9日(日) 13:00スタート コースコンディション:ウェット
■ファイナルレース
11月9日(日)13:00スタート
コースコンディション:ウェット
寒空ながらもドライ路面だった土曜日から、日曜日は予報通りの雨模様に。
コースオープンした時点で若干雨量は減ったものの、レースはセーフティーカースタートとなった。
SCは3周を使ってコンディションを整え、残り9周のレースに。スプリントレースの結果から、1号車(斎藤愛未選手)は、3番手からのスタートを切った。
対して昨日のクラッシュから無事復帰を果たした17号車(白石いつも選手)は、14番手からの追い上げとなった。
ダンロップコーナー手前からセーフティーカーが消灯し、86号車(下野璃央選手)が隊列を牽引。第3セクターのスープラコーナーを立ち上がると同時に、一気に後続を引き離しにかかった。
このスタートダッシュに対して2番手の7号車(翁長実希選手)はやや遅れ、逆に3番手の斎藤選手は、7号車をぴたりとマークした。
14番手からスタートした白石選手は、4周目に早くもひとつ順位を上げたが、その後は膠着状態に。しかし9周目の混戦で一気に順位を11番手まで押し上げ、さらに翌周はポイント圏内となる10位へと上がった。
この間も斎藤選手はペースを落とさず、7号車を猛追。常に一定の距離を保ち、最終ラップは0.4秒差にまで詰め寄ったが、残念ながらポジションを上げることはできなかった。
最終的な順位は白石選手が10位、斎藤選手は3位でゴール。この結果からドライバーズランキングは斎藤愛未選手がシリーズ3位、白石いつも選手がシリーズ8位となった。
【 ファイナルレース 】コメント
【 ファイナルレース 】コメント
♯17 AIWIN Re-Kobe KC-MG01
●白石いつも選手
「マシンは、メカニックのみなさんのおかげでちゃんと直りました。レースは……前が全く見えませんでした! それでも後半になって、やっと走り方がわかって。でも、そこまでが長すぎました。あとは、バトル中に(細川)由衣花さんと当たってしまって。そのふたつが反省点です。
今年は、良いときも悪いときも沢山あった一年でした。タイムを出すまでに時間が掛かり過ぎたし、どんなコンディションでも対応できるようになりたいです。来季もチャレンジするので、応援よろしくお願いします!」
♯1 BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01
●斎藤愛未選手
「ファイナルレースはスタートまでにタイヤをしっかり暖めて、スタートからペースを出すことができました。中盤追いついたところでブレーキをロックさせてしまって、逆に前との差が少し開いてしまったのが、今回抜ききれなかった要因だと反省しています。
それでも今までは苦手意識の強かった雨を、少し克服できたと思えたから今回は、自分にとって大きな収穫があったと思っています。
今シーズンは自分にとって初めてのフォーミュラ・シリーズで、ディフェンディングチャンピオンとしても結果が求められて、それでも経験のあるドライバーたちに勝たなくてはいけなくて、ものすごくプレッシャーが掛かった一年でした。
前半戦はこうした焦りからなかなか結果が出せず、ポイントを落としてしまったことがシリーズに響いてしまいました。3位というのは正に経験値順という悔しい結果なのですが、初めてのフォーミュラでここまでできたという実感もあるので、この悔しさを来年につなげたいと思います。一年間、本当にありがとうございました!」
【 三浦監督 決勝レース総評 】
「斎藤選手は、序盤の走りを見て、スプリントの結果を踏まえてレースに臨んでいるのがわかりました。レースそのものは決め手がなかったけれど、最初からペースを発揮することができて、やるべきことがひとつクリアできたレースだったと思います。
シリーズとしては、初めてのフォーミュラということを考えれば、とても大きく成長しました。シーズン半ばにはトップタイムが出せるようにもなれたし、順位的にも、いつも上位にいることができました。
けれど、そこに満足してしまう感じもあったので、もう少し貪欲に上を狙う意識があれば、シーズンは変わっていたと思います。そういう意味でも最終戦は、厳しい言い方をすれば今シーズンを象徴するレースでした。でも、確実に少し変わってきている感触があるので、来シーズンに期待しています。
白石選手は、14番グリッドからのスタートで前も見えなかったと思うけれど、今の実力から言えば、前のマシンに対してアドバンテージは十分にあったはず。自力で順位を上げられなかったのは残念です。それは今回のレースから学ばなければいけない部分です。
今年の総評としては、彼女は自分が持っているスピードに甘えてしまったと思います。本来であれば、表彰台を狙えるはず。これが来年に向けての課題です。
ふたりとも、初めてのフォーミュラとしては、大変素晴らしかった。でもそれに満足せず、シリーズチャンピオンを目指して欲しいです。
AIWINとしては、常にチャンピオンを目指して闘って来ましたが、残念ながらそこには届きませんでした。もちろんチャンピオンを獲るのは簡単なことではないですが、ふたり揃って表彰台に上げることもできませんでした。
チームとしても至らない部分はあったと思いますし、一年間闘ってみて「もっとこうすれば結果は変わっていたのかな…」と思うことも多々あります。来季に向けて更にチームを強化できるよう頑張ります」
最後に
日本初となる女性限定フォーミュラカーレースシリーズ「KYOJO CUP」の、初めてのシーズンが終了しました。満足のいく結果には至りませんでしたが、ふたりのドライバーが無事にシーズンを終え、成長できたのは皆様のおかげです。
来季もAIWINは、KYOJO CUPに参戦する女性ドライバーをサポートします。
来年こそチャンピオンを獲ります!
今後とも、AIWINとドライバーたちの応援をどうぞよろしくお願いいたします。